2018年02月23日

【料理アカデミー】食の科学「発酵」-講義編②カラダにいい調味料〜「発酵食品の不思議な世界」〜

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塩麹のつくり方

❶米麹に塩を加えます。分量は重量比で米麹:塩=3:1程度が基準です。
塩の濃度は好みに加減できますが、塩が少ないと調味機能や保存性が低下します。

❷次に、米麹をよくほぐして塩と混ぜ、全体になじませて塩切り麹というものをつくります。

❸煮沸したビンに②でつくった塩切り麹を入れて、水を加えて1週間から10日ほど室温で保存し発酵させます。一日一回空気に触れさせるように混ぜると、塩味に米麹の持つ甘さが加わって甘塩のような風味が出てきます。ですので、これを調理するものに漬けると、さらに旨味が出てくるのです。

【材料(例)】
米麹…150g
塩…50g(米麹に対して塩が3対1の割合)
水…塩切り麹がひたひたに浸る程度
※水は、水道水だと鉄などのいろいろなミネラルが加わり、また土地によって異なるので、市販されているミネラルウォーターがおすすめです。

塩麹が食物をおいしくする理由

さて、なぜ塩麹に漬けるとおいしくなるのか。麹カビにはアミラーゼやプロテアーゼをつくるという性質があります。塩麹の中には、そのアミラーゼ、プロテアーゼがたくさん含まれています。デンプン自体には甘みはないのですが、アミラーゼがあることでデンプンが分解されて、グルコースやマルトースのような小さな糖ができ、甘みが出ます。

プロテアーゼはタンパク質を分解するので、魚を漬けたときに魚のタンパク質がペプチドやアミノ酸という旨味の成分に変わります。だから旨味が出てくるのです。さらに塩は旨味を引き出し、また保存性の向上にもつながります。麹カビの生育も抑制します。塩は雑菌の生育も阻止し、ほかの菌も生育しにくくなります。そして、アミラーゼ、プロテアーゼの溶出を細胞原形質分離で促しているわけです。そういうわけで塩麹を使うとおいしく調理ができるということです。

 

[つづく]

次回、『食の科学「発酵」-実習編「塩麹の活用レシピ」』は3月9日ごろ公開予定です。

 

この記事は、平成25年に開講されたクリナップ寄付講座「キッチンから笑顔をつくる料理アカデミー」の内容をまとめたものです。

 

 

 

 

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